ニッカ、サントリー、オールドパー
高校野球の有名校が、勝って学校の名前を売る必要があることは知っていた。野球は学校の広告塔で、経営そのものだというのでそうだと思った。優勝とともに、学校は有名校になった。監督は教育者の鏡になるのだそうだ。
もともと有名校は、マスコミが持ちあげたから有名になったのである。直向き、爽やかなどと歯の浮くようなことをいって、不祥事が起こったら手の裏返して、有名校を葬る一大運動を張った。
私は高校野球ならみな眉唾というくらいだから、むろん眉唾だと思っていた。高校野球そのものはテレビのニュースでちらっと見るだけである。監督のセクハラや落書き問題などありながら、郷土の誇りなどいうのはおかしく見えた。ただし、特別扱いするところはよく分からなかった。
甲子園は百人以上がプロ志望届けを出すのだから、プロ野球予備軍の見本市だった。有名校ほど暴力行為が多いという。喫煙ぐらいしないはずがない。二〇〇七年の野球部員の特待生は三百七十六校で、七千九百七十一人で、びっくりする数になっている。みなは特待生に好意的である。野球以外では問題になっていないというのである。日本高等学校野球連盟ばかりが喧しくいうというのである。だから、特待生のどこが悪いといって、ことに私立は食ってかかるそうである。
けれども特待生はその時代と大人の鏡である。有名校の中から代表的な何校かを選んで調べたら、A校は通称ニッカ、B校はサントリー、C校はオールドパーであることを発見するだろう。
ニッカは学費など二つを免除することだと聞いている。サントリーは寮費など三つを免除することだし、オールドパーはすべてが免除だというではないか。そんなことをしていればすべての者を堕落させてしまうだろう。
(*二〇〇八年七月三日記)